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薄暗い部屋に、一脚の椅子があります。
その椅子に座った主人公の後頭部へ、太いケーブルがつながれます。

目の前の画面には、いろいろな武術の名前が流れていく。
しばらくして、主人公は目を開きます。
そして一言。
「I know kung fu.」(カンフーを覚えた)

映画『マトリックス』の有名な場面です。
本を何冊も読んだわけでも、道場へ何年も通ったわけでもありません。
カンフーのプログラムを頭へ入れたことで、すぐに技を使えるようになりました。
AIスキルのことを学びながら、ぼくは思いました。
これ、AIスキルと同じじゃないか。
AIスキルは、カンフーのプログラム

AIスキルは、AIへ仕事のやり方を渡す仕組みです。
たとえば、毎回同じ順番でやる仕事があるとします。
何を最初に見て、どんな手順で進めるのか。どこを確認したら完成で、失敗したときはどう直すのか。
こうした仕事の型を、手順書や確認方法やひな形として一つにまとめます。
それをAIが使える場所に置くと、必要なときにAIが読み、仕事を始められます。
マトリックスの場面と重ねると、こうなります。

難しく考えなくて大丈夫です。
AIスキルとは、AIに読ませる長い説明文というより、AIへ入れる「仕事のプログラム」に近いのです。
公式の案内でも、AIスキルは指示やテンプレ、必要なら動かすためのコードまで一つにまとめ、必要なときにAIが使う仕組みだそうです(Anthropic公式)。
「説明がめんどくさい」を消せる

ぼくがAIスキルに熱くなった理由は、ここです。
ぼくは、説明がめんどくさい。
同じ仕事を頼むたびに、最初から順番を話す。前にも伝えた注意点をもう一度伝え、完成したあとに確認すると、前と同じ場所が抜けている。
そのたびに説明を足し、また確認する。
これを繰り返すと、仕事を頼んでいるのか、説明する仕事を増やしているのか分からなくなります。
しかも、初心者ほど長い説明の途中で止まりやすいです。
知らない言葉が続き、準備するものが多い。手順を一つ飛ばすと動かなくなる。
やりたい気持ちはあったのに、仕事を始める前に疲れてしまう。
AIスキルなら、その説明を毎回の会話から外へ出せます。
一度、使える型にしておけば、次からはAIがその型を読みます。
説明を上手にするのではなく、説明しなくても動ける形に変える。
ぼくが消したいのは作業そのものより、何度も同じことを説明する時間なのだと思います。
ネオから、技を作る側へ

ここで、見え方が大きく変わりました。
ぼくは最初、AIスキルを「ネオが新しい技を覚える仕組み」だと思っていました。
でも、ネオがカンフーを覚えられたのは、誰かが先にカンフーをプログラムへ変えていたからです。
技を使う人がいる。
その前には、技を使える形へ変換した人がいる。
ぼくはいま、7本のローカル進捗ダッシュボードを作った経験を、一つのAIスキルに変えようとしています。
どのフォルダを見て、進み具合をどう見せるのか。クリックしたら、どうやって元のファイルを開くのか。
何度も作る中で身につけたやり方を、ほかの人のAIでも使える形へまとめています。
これは、ぼくだけが使える技を見せることではありません。
技をプログラムへ変えて、ほかの人のAIへ渡すことです。
特別な人だけの話でもありません。
あなたが何度も繰り返してきた仕事にも、順番や確認する場所があります。失敗しないためのコツもあります。
それを言葉や検査やテンプレに変えれば、他人のAIに挿せる形になるかもしれません。
自分のAIスキルを作ってみたい人へ
ぼくも最初は、何をスキルにすればいいのか分かりませんでした。
そこで手に取ったのが、イケハヤさんの『AIスキル販売のはじめ方』です。
自分が繰り返してきた仕事からスキルの種を見つけ、作り、試し、商品として置くまでの流れがまとまっています。スキル作りを手伝う「スキルメーカー」と、講義動画も付いていました。
ぼくが買ったときは、本一冊より安い金額でした。
もちろん、教材を買うだけでスキルが完成したり、すぐに売れたりするわけではありません。
それでも、この金額で自分の仕事をAIへ渡せる形にする型と道具が手に入り、実際に最初の一本を作り始められたなら、ぼくには十分に価値がありました。
https://note.com/murabito_s/n/nedf08d2b50cc








