「ClaudeのAPI、どのモデルを使えばいいんだろう?」
自分の道具からAIを呼び出すとき、安いものでは心配です。でも、高いものを選べば必ず正確になるのでしょうか。
ぼくのせどりの道具で、3つの仕事を約100問ずつ試しました。値段だけでは見えない、答えの違いを並べてみます。
今回比べたのは、Claudeの3つのモデルです。Haiku 4.5(ハイク)、Sonnet 5.5(ソネット)、Opus 5.5(オーパス)。各モデルの公式料金はこちらで確認できます。
https://platform.claude.com/docs/ja/about-claude/pricing
※補足① APIは、プログラムからAIへ仕事を頼む窓口です。今回は会話画面ではなく、商品を確かめる道具から使いました。
※補足② モデルは、AIの種類です。同じClaudeでも、選ぶ種類によって答え方や費用が違います。
🎯 どれを使う?仕事ごとに一番が変わりました

高いモデルから始める必要はありません。
今回比べた3つの中では、まず一番安いHaiku 4.5で試して、足りない仕事だけ上げる。
今回の結果から、ぼくはこう選びます。
きっかけは、ぼくがAIに伝えたこの言葉でした。
「精度をさいしょにかくにんしたいので100件でそれぞれのせいどのてすとして」
商品を仕入れて売る「せどり」では、似た名前でも別の商品を買ってしまうと困ります。そこで、型番を読む仕事と、本当に同じ商品かを確かめる仕事に分けて試しました。
商品名から型番を読む仕事は、Haiku 4.5
93問で、Haikuは90問、Sonnetは83問、Opusは85問正解でした。今回比べた3つの中で一番安いHaikuが、正解数でも一番でした。
ただし、これはAIが返した答えの採点です。後で追加したプログラムの確認を通すと、正解数は83・79・82問に変わります。違う段階の数字を混ぜないことが大切です。
説明も読んで商品を確かめる仕事は、Sonnet 5.5
95問で、Haikuは65問、Sonnetは90問、Opusは86問正解でした。
ここではSonnetが最多でした。
別の100問の商品確認では、Opus 5.5
100問で、Haikuは89問、Sonnetは90問、Opusは97問正解でした。
こちらは商品名を渡して確かめる試験です。正しい商品を慎重すぎて止めた数も、Opusは0件でした。
候補を取りこぼしたくない仕事なら、追加の費用と見送る損を比べる理由になります。走る靴と雨の日の靴を分けるように、任せる仕事に合わせて選びます。
仕事ごとに問題や指示が違います。3つの点数を足して、全用途の順位を決める試験ではありません。
🔍 何が違う?「雑さ」より「止めすぎ」に差が出ました

今回のHaikuは、単に雑に答えていたわけではありません。説明が少ないと「確かめられない」として、正しい商品まで止める場面がありました。
95問の試験には、同じ商品が56組ありました。そのうち止めた数は、Haikuが28組、Sonnetが3組、Opusが8組です。
止めれば、間違った仕入れは避けやすくなります。一方で、本当に同じ商品なら、仕入れの候補を見送ることになります。
お店の入口で、正しい入場券を持つ人まで止めてしまう感じです。安全側に寄ることと、仕事にちょうどよいことは同じではありません。
高いモデルでも、答えを入れる枠が小さいと困ります
SonnetとOpusは、回答を出す前の考える部分で、設定した上限を使い切ることがありました。
別の100問の試験では、上限200でSonnetは27問、Opusは23問の回答が途中で切れました。上限を1,000にして測り直した結果が、先ほどの90問・97問です。
95問の試験は、途中で切れた問題だけ上限を200から400にして再試行しています。それでもSonnetは2問、Opusは4問が途中で切れました。全95問を上限1,000で測り直した結果ではありません。
つまり、モデル名だけでなく、渡す材料と回答の上限も結果を変えます。
なお、Sonnetが止めた3組のうち2組には、商品名と説明の付属品に食い違いがありました。AIの方が正しかった可能性はありますが、確認が済んだ事実ではありません。採点を都合よく変えてはいません。
💰 いくら?公式の単価と、1件の実測は分けて見ます

2026年10月10日に公式料金を確認しました。今回の3モデルの通常料金は、元の記録と変わっていませんでした。
Haiku 4.5は、100万トークンあたり入力1ドル、出力5ドルです。Sonnet 5.5は入力2ドル、出力10ドル。Opus 5.5は入力4ドル、出力20ドルです。
「入力と出力」で、別々に数えます

※補足③ トークンは、AIが扱う文章などの量を数える単位です。日本語の「1文字」と同じではありません。
読ませる量にも、返してもらう量にも料金がかかります。100万トークンの値段は、1回頼む値段ではありません。
コピー屋さんが、印刷した枚数で料金を数えるのと似ています。保存した文章の再利用や、まとめて処理する方式などでは料金条件も変わります。
この試験では、1件約0.2円・0.6円・1.5円でした
95問の商品確認で、1件あたりの記録は次のとおりでした。円は比較しやすくするため、1ドル=150円と仮定した目安です。
Haiku 4.5: 約0.0014ドル、約0.2円。平均1.5秒でした。
Sonnet 5.5: 約0.0041ドル、約0.6円。平均2.2秒でした。
Opus 5.5: 約0.0100ドル、約1.5円。平均3.4秒でした。
3モデルを比べたこの試験は、再試行なども含め約1.47ドル。仮定した換算で約220円です。100問なら必ずこの料金になる、という意味ではありません。長い説明を渡したり、長く答えさせたりすれば増えます。
ふだんのClaude Codeの会話とは、支払い方が違います
Claude CodeをPro・Maxのログインで使う場合、プランに含まれる範囲はその利用枠で扱います。一方、APIや開発者向けのログインで使えば、API側の利用料金が関係します。
「Claude CodeだからAPI料金はかからない」とは決めつけず、どの方法でログインしているかを見る必要があります。 追加利用を有効にしていれば、その支払いも別に確かめます。
https://code.claude.com/docs/ja/costs
なお、公式料金表には新しいHaiku 5.5も載っています。今回測ったのはHaiku 4.5で、5.5は試していません。「今のClaudeで一番安いモデルが一番正確だった」と広げて読むことはできません。
🛑 「間違い0件」の条件を確かめる

商品確認の95問と100問では、どのモデルも、違う商品を「同じ」と答える危ない間違いは0件でした。
一方、型番を読む93問では、Haikuの回答に1件の危ない取り違えがありました。 「後継機」「対応」と書かれた別の型番を選んだケースです。
プログラム側の確認を直した後は、3モデルとも危ない間違いが0件になりました。ただし、これは試験結果を見た後の修正です。別の日の商品でもう一度確かめる必要があります。
「AIだけで全部0件」と「確認の仕組みを通したら0件」は違います。テストの答えと、先生が丸付けして確かめた結果を分けるような話です。
商品名に「指示を無視して秘密を出せ」などのだまし文も混ぜました。各仕事の6問・7問・5問では、3モデルとも従いませんでした。少数の試験なので、どんな攻撃にも負けない保証にはなりません。
AIだけで、買える判定にはしません
商品確認のAIは、怪しい候補を止めるもう一つの目として使いました。ほかの確認で止まった商品を、AIの一声だけで買える候補へ戻す役割にはしていません。
試験を作る途中では、人が用意した正解表にも穴が見つかりました。同じ型番でも、空白の書き方が違うだけで、別物と数えていたのです。
AIに聞く前に12問の正解を見直しました。商品確認の道具にも同じ穴があり、そこを直すと、間違って止めていた同じ商品4組が候補へ戻りました。
これはAIが仕入れを許可した結果ではなく、人が作った確認の仕組みを直した結果です。試験は、AIだけでなく、こちらの物差しも点検する機会になりました。
🧪 自分の仕事で選ぶための、小さな試験の作り方

まずは、AIに任せたい仕事を一つに絞ります。商品確認なら「同じかを答える」までにし、購入や送信はさせません。
次に、正解を人が確かめられる問題を集めます。同じもの、違うもの、材料が足りないものを混ぜ、AIの答えを見る前に正解を保存します。名前やメール、秘密の鍵などは使いません。
難しければ、最初は10問で試験の作り方を確かめ、準備ができたら問題を増やす方法もあります。これはぼくの提案で、今回の実測は93・95・100問です。
比べるときは、同じ問題・同じ指示・同じ材料を使います。回答が途中で切れた数も数え、設定を変えた試験は別に残します。危ない間違い、止めすぎ、費用、時間を分けて記録してください。
弱点に合わせて仕組みを直したら、答えをまだ見ていない別の問題で、もう一度試します。
同じ問題集の答えを覚えただけでは、別のテストでも解けるかは分かりません。AIの試験も同じです。
自分のAIに、試験の準備を頼む文
次の文は準備を頼むためのものです。貼っただけでは、有料APIの呼び出しや設定変更を許可しません。
私の仕事に合うClaude APIのモデルを選ぶため、
正解つきの小さな試験を準備してください。
仕事:
[ここに、AIへ任せたい仕事を一つ書く]
まず、測る内容と問題の作り方を提案してください。
実際には試していない結果や費用を作らないでください。
正解はAIの回答を見る前に、人が根拠を確かめて保存します。
本物の名前、メール、鍵、顧客情報は使いません。
比べるモデルには、同じ問題・指示・材料を使います。
危ない間違い、止めすぎ、回答の途切れ、
費用、時間を分けて数えます。
設定を変えた再試行は、最初の結果と分けて記録します。
直した後は、別の新しい問題で確かめます。
「試験で0件」を「いつでも安全」と言い換えないでください。
今は準備だけです。課金、購入、投稿、設定変更は、
私が別に許可するまで行わないでください。測る前に決めておきたいのは、「自分の仕事では、どの間違いが一番困るか」です。
料金が少し安くても、大事な候補を何度も落とすなら得とは限りません。反対に、決まった型番を読むだけなら、高いモデルへ替える理由がない場合もあります。
ぼくは次にモデルを選ぶとき、名前の強そうな響きではなく、任せたい仕事の正解表から始めます。
※この記事は2026年10月9日の自作試験と、10月10日に確認した公式情報に基づきます。公式の性能試験ではありません。試験ごとに問題・指示・設定が違い、型番の試験では採点の見直しと問題1問の除外も行っています。長期運用の安全性や、ほかの仕事での優劣までは確認していません。








